前回、ギリシャのタップフェスティバル『Tapmotif』を紹介した高井彩加です。

 今回は、イギリスのリズムタップシーンについてレポートしてみたいと思います。あくまで私の知っている範囲のことではありますが、主にどこでクラスが行われているのか、その先生たちを中心にどんなタップのイベントが行われているのかなどお伝えしますので、イギリスにお住まいの方、イギリスにいらっしゃる予定のある方にもお役立ていただけるとうれしいです。

 今、私が通っているのは、ロンドンを代表するダンススタジオであるPineapple Dance Studiosで毎週土曜日の14〜15時に行われているジュニア・ラニアン(Junior Laniyan)の中級(intermediate/advanced)リズムタップクラスです。

 もしリズムタップを始めたばかりで、「一から丁寧にやりたい!」という方にはアネット・ウォーカー(Annette Walker)のクラスがオススメです。彼女のクラスはGreenwich Dance Agencyにて学期単位で行われています。来年は毎週木曜日の18時30分から。90分のクラスなので、丁寧に教えてもらうことができます。1月15日から5週間連続で開催されますが、たまたまアネット自身が出演する公演が重なってしまい、代わりにジュニア・ラニアンが代講を務めるそうです。

ロンドン以外では、シメオン・ウィドール(Simeon Weedal)がブライトンにて、ジェス・マーリィ(Jess Murray)がマンチェスターにてクラスを行っています。

 こうしたレギュラーのクラス以外でも、イギリス各地で「リズムタップの面白さを知ってもらおう!普及させよう!」という動きが始まっています。

 たとえば最近の一例ですと、ロンドンを拠点に活動するジュニアとアネットのほか、マンチェスターからジェス、ブライトンからシメオンとリー・ペイン(Lee Payne)というように各地で活動するタップダンサーたちが参加して、9月末から10月末にかけてロンドンにて『About Time』というショーを行いました。

 普段の活動ベースが離れているメンバーが集まり、限られた時間の中で作り上げたショーはとてもバラエティに富んでいて、リズムタップの可能性と、イギリス人タップダンサーのエネルギーが感じられるものでした。

 このような活動を維持していくためには、まだ克服すべきたくさんの課題があるようですが、この出来事はイギリスのタップダンスの“今”を発信するとてもよい機会になったのではないかと私は思います。

 以前、舟橋君がTap Around the World vol. 2でレポートしてくれた『London Tap Jam』も健在です。回を増すごとに参加者は増えています。「これをきっかけにタップが好きになった」「タップをやりたい!と思うようになった」という方たちも多いことでしょう。現在はロンドンに限らず、マンチェスター、リバプールでもタップジャムが行われています。

 また、海外からタップダンサーを招聘してスペシャルワークショップが開かれるケースも増えてきました。ここ最近では11月にロクサン・バタフライ(Roxane Butterfly)がロンドンでワークショップを開講。さらにマンハッタン・タップからへザー・コーネル(Heather Cornell)、リバーダンスからコーリィ・ハッチン(Corey Hutchins)を迎えてのワークショップも開かれました。これらの活動は、ジェシカとアネットが運営する『Rhythm Tap Project』の手で行われています。『Rhythm Tap Project』は、イギリスのリズムタップの活動をワークショップやジャムを通して盛り上げていこうというプロジェクトです。

 ここでお話しするのは場違いかもしれませんが、私も彼らの行動力を見習い、そしてこの地に来て以来、いろいろな人に教えていただいたことを活かしたいと思い、初心者用のタップダンスワークショップを始動しました。

 始めたのはつい最近で、日本人の生徒さんがメインですが、そのうちネイティブの生徒さんにも参加してもらえるようになって、回数を増やしてレギュラークラスにし、私が初めてリズムタップに出会った時に感じたような、“あの”リズムタップの楽しさを伝えていくことが目標です。クラスの時間や場所はその都度変わるので、ご興味のある方は下記のMy Space経由でメッセージを送っていただけたらうれしいです。

 イギリスのタップダンスシーンはニューヨークや日本に比べればまだ盛んではないかもしれませんが、タップに関する関心の高まりと、盛り上がりつつある現状を肌で感じることができる今日この頃です。

 イギリス各地で活躍するタップダンサーたちが、『About Time』や『London Tap Jam』などひとつの場所に集まることで、「イギリスにもこんなにたくさんの素敵なタップダンサーがいるんだ」と実感することができますし、普段、それぞれが離れているからこそ余計に「一緒に頑張ろう!一緒に盛り上げて行こう!」という気持ちは強くなるように思います。これは、タップに限らず、どのダンスにおいても共通すること。私も少しでもロンドンのタップダンスシーンに貢献できたらいいなぁと願っています。


【参考WEBサイト】
●Pineapple Dance Studios http://www.pineapple.uk.com
●Greenwich Dance Agency http://www.greenwichdance.org.uk
●Rhythm Tap Project http://www.tapproject.com/index.html





高井 彩加(たかい  あやか)
2008年7月Roehampton University大学院をMFA Choreography(振付)にて卒業。コンテンポラリーダンスを同大学院、ロンドンのスタジオで学んでいた頃、リズムタップに出会う。

そのほかジャズ、ストリートダンス、フラメンコ等を習得。現在もロンドンにて、ダンサー、振付家、インストラクターとして、さまざまなイベントやプロジェクトで活動中。ジャンルにとらわれることなく、独自の表現方法を追求している。

●YouTube高井彩加チャンネル(ダンス作品を公開中)
http://uk.youtube.com/aykolour
●高井彩加オフィシャルWEBブログ
http://addincolour-aykyk.blogspot.com/
●高井彩加My Space
http://www.myspace.com/ayaka_addincolour





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