ニューヨークに滞在して5ヶ月が過ぎました。この夏は、ニューヨーク、シカゴ、ロスアンジェルスで行われたタップフェスティバルに参加してきました。

 タップフェスには、各地からタップダンサーが集まり、毎日さまざまなタップのクラスや、タップの歴史を学ぶクラスが行われ、タップジャム、ショーケースなどが催されます。クラスはもちろんのこと、スチューデントショーケースやカッティングコンテストには誰でも参加することが出来ます。

 中には、3日間~1週間のクラスを受けて、世界中のタップダンサーと一緒にショーケースに出演できるというコースもあります。まさにタップ合宿!毎日タップ漬けで、集中してたくさんのことが学べる上に、世界中にたくさんのタップ友達も出来ます。

 こうしたタップフェスティバルは夏に行われるものが多く、普段、ニューヨークでクラスを持っているタップダンサーたちも講師やパフォーマーとしてたくさん参加します。そのため、ニューヨークのスタジオのタップクラスは夏場には代講や休講が多くなりますので、この時期にアメリカで集中的にタップの勉強をしたいと考えている方には、ニューヨーク滞在型よりも各地で行われるタップフェスティバルに参加することをお薦めします。

 ということで、今回は、アメリカ各地で行われるタップフェスティバルについて簡単にご紹介したいと思います。それぞれ今後1年間の開催日程を書き添えてありますが、毎年だいたい同じ時期に行われています。

 どのフェスティバルも、ホームページ上のRegistration Form(申し込みフォーム)での申し込みが可能。お得なパック料金や早期申込割引なども設定されています。人気のクラスは満員になってしまうので、お申し込みはお早めに。

 私も、ぜひまた参加したいと思います!


●2009年11月13日〜15日
Tradition in Tap〜The Bob Audy Tap Experience @ニューヨーク
年に2回、ミラー&ベンによって行われるイベント。毎回、ひとりのタップダンサーをトリビュートして行われるのですが、今回はBob Audy という方をトリビュートして行われます。3日間のワークショップとショーケースがあります。
http://www.traditionintap.org/

●2010年3月26日〜28日 DC Tap Festival @ワシントン
クロエ•アーノルド、マード•アーノルド姉妹が主催するイベント。今年始まったばかりのワシントンDCでのフェスです。
http://www.dctapfestival.com/
 
●2010年5月29日〜31日 Tradition in Tap @ニューヨーク
5月のTradition in Tap の時期には、ちょうどナショナルタップデイのショーもあります。ナショナルタップデイは5月25日ですが、ショーはその前後の日曜に行われることが多いです。
http://www.traditionintap.org/

●2010年7月5日〜10日 Tap City 2010 @ニューヨーク
トニー・ワグ氏主催によるニューヨークタップシティ。世界各地からタップダンサーが多く訪れます。ニューヨークのタップダンサーやタップカンパニーがたくさん参加し、さまざまなスタイルを見ることが出来るショーは圧巻です。来年はちょうど10周年を迎えます。
http://www.atdf.org/tapcity.html

●2010年7月14日〜17日 New Jersey Tap Festival @ニュージャージー
ニューヨークの隣、ニュージャージーにて来年、スタートする新しいフェスティバルです。
http://www.jerseytapfest.com

●2010年7月26日〜31日 St. Louis Tap Festival @セントルイス
ロバート・リード氏主催。クラスはホテル内の会場で行われます。
http://www.tapheritage.org/2005/index.html

●2010年7月26日〜8月8日Rhythm World @シカゴ
シカゴは、ここを拠点とするタップカンパニーもあり、年間を通してイベントも多く、タップが大変盛んな街です。タップフェスも来年は20周年。さまざまなショーがあり、ワークショップも充実している、とても大きなイベントです。
http://www.chicagotap.org/

●2010年8月中旬 Los Angeles Tap Festival@ロスアンジェルス
ジェイソン・サムエルス・スミス氏主催。ジェイソンを中心に、熱くハイレベルなリズムタップのクラスが数多く行われる、活気のある熱いイベントです。
http://www.latapfest.com/





越替由美(こしがい ゆみ/yutty)

兵庫県出身。 
3歳よりバレエを始め、公演・発表会・コンクールに多数出演。2001年にストリートダンスを始め、ニューヨークでオ
マー・エドワーズのパフォーマンスを見たことをきっかけに
タップの存在を知り、2003年に大阪Basement Studioにて
タップを始め、2005年より[beis]crew メンバーとなり、タ
ップダンサー・インストラクターとして大阪を拠点に活動。
現在は、ニューヨークにてタップ修業中。
http://www.traditionintap.org/http://www.dctapfestival.com/http://www.traditionintap.org/http://www.atdf.org/tapcity.htmlhttp://www.jerseytapfest.comhttp://www.tapheritage.org/2005/index.htmlhttp://www.chicagotap.org/http://www.latapfest.com/shapeimage_4_link_0shapeimage_4_link_1shapeimage_4_link_2shapeimage_4_link_3shapeimage_4_link_4shapeimage_4_link_5shapeimage_4_link_6shapeimage_4_link_7



 札幌でタップダンサーとして活動している吉田つぶらです。今年8月、Japan Tap Dance Scholorship Progoram(JTSP)の奨学生として参加させていただいたロスアンジェルス タップフェスティバル(以下、LA タップフェス)についてレポートしたいと思います。


 今年も会場は、LAタップフェスはデビーアレン・ダンスセンター(Debbie Allen Dance Center)。でも、今年はこのスタジオ自体がお引越しをしたため、移転先の新しいスタジオでのレッスンとなりました。 新しいスタジオはモール(ショッピングセンター)の隣にあるにも関わらず、モールの入口を一度通過しなければそこにたどりつけないという、とてもわかりにくい場所にありましたが、とてもきれいで、床もずっと踏んでも痛くないようなきちんとしたフロアになっていました。


 スタジオの移転があったため、レッスンのプログラムも2週間前にやっとUPされるという強行スケジュールだったので、いつものフェスティバルよりも人が少ない状況で行われたそうですが、
内容はいつも通りギッシリ充実。


 月曜日から金曜日までがタップのクラスで土曜日が講師陣に加えて生徒も参加することができるタップコンサートという構成で、クラスは毎日約17レッスンある中から5レッスンをチョイスし、5日間で最大25レッスンの受講も可能という怒濤のタップフェスティバルでした。


 よく聞かれるロスアンジェルスの交通事情ですが、やはり車がないと、ある程度、動きが取りにくくなってしまうのが現状なので、国際免許を持っているのであれば、自分でレンタカーを借りるのが一番いいと思います。ニューヨークやシカゴなどからたくさんのタップダンサーが来ているので、その中に友達がいるのであれば一緒のホテルに泊まり、一緒に行動するのもひとつの手です。


 今回のLAタップフェスでも、ほとんどの参加者が同じホテルに泊まっている人同士、3~5人ほどで1台の車をシェアしていました。車もなく、1人でLAタップフェスに行く時は、LAタップフェスティバルのHPに載っている推奨ホテルなら会場に比較的近いので、そこに泊まり、タクシーを使うという手もあります。私は今回、JTSPの奨学生で行かせていただいたため、JTSPの代表を務めていらっしゃる、みすみ先生のお知り合いの方に送り迎えをしていただき、本当に助かりました。


 LA タップフェスのレッスンはパッケージ制になっていて、 クラスレベルに関係なく1日最大5レッスン受けることができる『Ultimate Package(US$575)』、中級・上級のみを1日最大5レッスンまで受けられる『Intermediate or Advanced Package(US$535)』、 初級のみを一日2レッスンまで受けられる『Beginner Package(US$350)』があって、それぞれのパッケージには期間中毎晩、日替わりで行われるジャムやカッティングコンテストなどのイベントのチケットや最終日に行われるコンサートのチケットがついてきます。


 また、タップクラス1つと月曜日から金曜日まで毎日行われる歴史のクラスを全部受講でき、月曜日から金曜日までのイベントにすべて参加できる『Tap Enthusiast's Package(US$150)』もありました。


 もちろん『Individual Purchases』といって、ひとクラスごとにチケットを購入することもできますが、多少割高。月曜日から金曜日まで毎日行われるイベントにもひとつひとつUS$10がかかってしまいます。


 今回の料金設定だと、すべてのイベントに出席の上、受けようと思っているレッスンが11個以下ならば『Individual Purchases』の方が安くなりますが、それ以上レッスンを受けようと思っているならば、パッケージで購入した方がお得という計算になります。


 パッケージを買うときに迷ったならば、まず安い値段のものを買うのがお勧めです。さらにお金を出して高いパッケージに変更する分には交渉すればなんとかなるのではと思いますが、フェスティバル開催の約1ヶ月前の決められた日以降はキャンセルや変更が出来ない決まりになっているため、高い方から安い方へ変更は利いたとしても返金は難しいのではと思うからです。


 このほか、直接、主宰者のジェイソン(Jason Samuels Smith)やクロエ(Chloe Arnold)に連絡をとり、OKが出れば、運営のお手伝いをするインターンとして参加することもできます。もちろん英語は話せないといけないのですが、インターンで参加した場合、担当の仕事をしている時以外ならレッスンを無料で受けられるそうです。


 木曜日の夜に行われたパネルディスカッションも、とても印象的に残るイベントでした。タップについていろいろな意見を出し合い、話し合う場なのですが、例えば「中級と言ってもある人のレッスンはすごく難しく、ある人のレッスンはすごく簡単だけど、レベル決めはどうやって行っているの?」という質問があり、みんなで熱く語り合い、「先生によってさまざまであるのは確か。でも目安にはなる」という結論に。


  時間がオーバーしてしまい、途中でやめなければならなかったけれども、そのような小さなことに関してもみんなきちんと考え、話し合う場を設けることはとても大切なことで、「リスペクト」という言葉の持つ深い本当の意味を知るためには、タップの歴史やいろいろな人の考えを聞いて、さまざまなものに触れて、感じ、考える、ということがとても重要なんだ、ということをその場で学ばせていただきました。


 また、クラスの中には、最後日に舞台で行われるコンサートに向けて5分ほどのピースを作り上げる発表のためのクラス(Rep)もあります。 初級、中級、中上級、上級のレベル別に4クラスあるのですが、とりあえず振付を必死に覚えて、ショーに出ることを目標にみんなが一体になって頑張る、というこのレッスンは、毎日同じメンバーと顔を合わせるわけですから、それだけで友達になれるし、絆が生まれます。いろいろ話しながら、笑いながら、時には「教えて、教えてー」と焦りながら友達に聞いたりもするこのレッスンはとてもお勧めです。


 私はMichelle Dorranceの振付の上級クラスのナンバーに出させていただいたのですが、 最後の最後まで全然振りが体に入って行かなくてとても苦労し、みんなの足も引っ張ってしまい…(笑)。


 なんとかついて行かなくてはと毎朝7時半には起きて、9時にはスタジオ入りして昨日出来なかったところなどを自主練。その後、毎日5クラス受けて帰宅は23時が当たり前という「いつお昼ご飯食べたっけ?」と考えてしまうような日々でしたが、 意外にも無事、発表が終わった時には「まだイケるぜ」と思ってしまうくらい楽しい一週間でした。


毎日、これでもかというほどにクラスの中で習う、たくさんの振付や、ステップ、リズム。フェスティバルのクラスはたった5日間だったのに、帰ってから1ヶ月は練習できる分はあるんじゃないかというボリューム感で、帰りの飛行機ではそれらを日本に帰って練習するのがとても楽しみでした。


 本当にたくさんの学びと出会いをもたらしてくれたロスアンジェルス タップフェスティバル。また機会があれば、ぜひ参加しに行きたいと思います。そして、このような素晴らしいフェスティバルがあるということを札幌の人達にも少しずつ伝えていけたらいいなと思っています。